環日本海地域のネットワークづくり
国際協力事業の概要
北西太平洋(日本海及び黄海)の海洋環境を保全するためには、沿岸諸国や地域等が、連携協力して取り組むことが大変重要です。このため、沿岸諸国や地域等の相互の対話と交流を促進するための各種事業を実施しています。
また、沿岸の各国・地方自治体がそれぞれ又は共同で実施する環境保全施策を支援するため、環境関連情報の収集・提供、人材の育成や人的ネットワークづくりを推進しています。
環日本海地域には、国レベルでの国際協力を推進する枠組みとして、国連環境計画(UNEP)が進める北西太平洋地域海行動計画(NOWPAP)のほか、自治体レベルの国際協力を進めるために、北東アジア地域自治体連合(NEAR)が設置されています。
NPECはNOWPAPの4つの活動センターのひとつの、特殊モニタリング・沿岸環境評価地域活動センター(CEARAC)に指定されています。人工衛星を活用した海洋環境モニタリングや、沿岸環境評価手法の開発等を通じて、関係各国の協力のもと環日本海地域の環境保全に貢献しています。
また、NEARの環境分科委員会の事務局を担っており、環日本海地域の自治体との連携のもと、本地域の環境保全に取り組んでいます。
「この地図は富山県が作成した地図を転載したものです。(平24情使第238号)」
国際協力に関する事業の活動内容
1.「北東アジア地域自治体連合環境分科委員会」の推進
「北東アジア地域自治体連合(通称:NEAR)」の環境分科委員会において、富山県がコーディネート自治体に選出され、その運営業務をNPECが行っています。
2.沿岸地域との環境協力の推進
沿岸地域の地方自治体等との環境協力事業を効果的に推進するため、環境保全分野の情報を収集し、事業実施に向けての意見交換等を行っています。
3.中国遼寧省との環境共同調査研究
近年、中国で問題が深刻化している大気汚染について遼寧省と共同で環境調査に取り組むこととし、黄砂(砂塵嵐)、自動車排出ガス、揮発性有機化合物(VOC)をテーマに、遼寧省での調査や市民向け報告会の開催、遼寧省からの研修員の受け入れなどを実施しました。
共同調査テーマ
- 2014~2021年度:揮発性有機化合物(VOC)
- 2012~2014年度:自動車排出ガス
- 2008~2011年度:黄砂(砂塵嵐)
4.人材育成の推進
北東アジア地域の青少年を対象として、環境保全に関する体験学習や国際交流を通じて、自ら考え行動できる人材を育成する環境体験プログラム等を実施しています。