「中国遼寧省との揮発性有機化合物(VOC)対策協力事業」の実施
富山県と中国遼寧省は、1984年(昭和59 年)に友好県省を締結し、遼寧省の要請に応じて、1998年度(平成10年度)から環境分野(大気、水質)に関する共同調査等を実施してきました。 2014〜2021年度(平成26〜令和3年度)には、光化学オキシダントやPM2.5 などの大気汚染の原因物質の一つである揮発性有機化合物(VOC)※をテーマに、富山県と公益財団法人環日本海環境協力センター(NPEC)が連携して、独立行政法人国際協力機構(JICA)の支援を受け、「遼寧省との揮発性有機化合物(VOC)対策協力事業」を実施しました。 |
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※ 揮発性有機化合物(VOC): 揮発性を有し、大気中で気体状となるトルエン、キシレン、ベンゼン等の多種多様な物質の総称。工場、家庭等で溶剤、原料等として多用されるほか、自動車等の燃料にも含まれる。 |
1. | 主な内容 |
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2. | 成果 | |
本事業の実施により、次の成果が得られました。 | ||
@ | 遼寧省で大気中のVOC調査の体制が整備され、VOCの状況を正確に把握できることで、VOC削減対策で優先的に取り組む物質や業種の選定につながり、具体的な対策の検討が可能になったこと。 | |
A | VOC削減対策を効果的に進める上で重要となる大気中のVOCの状況把握並びに優先物質及び優先業種の選定において、これまで富山県が培ってきた技術が生かされるなど遼寧省による対策の推進に貢献できたこと。 | |
B | 遼寧省及び市の職員並びに事業者を対象に、VOC削減対策の必要性に関する普及啓発が行われたことにより、大気環境保全の取組みの重要性が広く認識されたこと。 | |
C | 今後、遼寧省において、VOC削減のための具体的な対策や普及啓発の実施など継続的な取組みが期待できること。 |