公益財団法人 環日本海環境協力センター NPECは、日本海及び黄海における海洋環境保全に寄与することを目的に活動しています。

公益財団法人 環日本海環境協力センター[NPEC]

foreign
お問い合わせ

UNEPUNEP 国連環境計画

世界の地域海計画

UNEP:United Nations Environment Programme

 地球上の海の環境を守るためには、世界中の国々が協力して取り組まなければなりません。そのため、これまでも国連を中心に世界海洋法条約や海洋汚染防止 条約などを制定して、世界各国が海の汚染を防止したり、自然環境を保全するための対策を行ってきています。

 このような世界共通の取組と同時に、もう少し狭い範囲の海域に区切って見てみると、その海域に特有の環境問題が生じていたり、その海域の沿岸地域の文化 的社会的背景に共通性が高いことからその海域周辺の国が協力して独自の対策を取ることが有効な場合もあります。そこで、国連環境計画(UNEP)は、この ような考え方に基づいて、1974年に国境を越えた一まとまりの地域で実施する国際プロジェクトとして、主として閉鎖性水域の海洋汚染の管理と海洋及び沿 岸域の資源の管理を目的として地域海計画の活動を開始しました。そして、世界各地の海域を区分して、関係国に計画策定や制度化を促してきました。このUNEPによる地域海計画プロジェクトは、1992年の地球サミットで採択されたアジェンダ21の中でも、「環境特性、地域の文化的社会的背景を考慮した地域海計画」を推進することが有意義であることが再確認されました。

 これまで北西太平洋を含む13海域で地域海行動計画を既に策定して活動を始めており、1つの海域(南西大西洋)で計画を策定中です。このほか、北欧のバルト海など4海域では、UNEPの地域海計画以外の独立の地域海プログラムを定めて活動を実施しています。

 地域海計画の目的は、各地域海の環境問題に対処するための総合的な取組を定め、海洋環境の質や環境悪化原因の評価結果に基づいて海洋・沿岸環境の管理・ 開発活動を行うことです。

 地域海計画は、環境悪化の結果だけではなくその原因にも目を向けながら、海洋・沿岸地域の管理を図る行動志向型プログラムであり、各地域海で策定されている地域海行動計画に基づいて様々な活動が推進されます。

 地域海行動計画は、「環境アセスメント」、「環境管理」、「環境法制化」、「制度面の整備」、「財務面の整備」等の内容で構成されています。

世界の地域海計画