第8回CEARACフォーカルポイント会合の開催
| 「第8回CEARAC フォーカルポイント会合」及び「富栄養化の状況及び海洋生物多様性に焦点を当てた海洋環境の評価に関する専門家会合」が、9 月13 日(月)〜15 日(水)に富山市内で開催されました。 フォーカルポイント会合は、国連環境計画(UNEP)の北西太平洋地域海行動計画(NOWPAP)の活動拠点の一つであるCEARAC((財)環日本海環境協力センター(以下、NPEC)が指定されている)の今後の活動方針を議論するための調整・助言会合であり、CEARAC の2008〜2009 年の活動状況の報告並びに2010〜2011 年の詳細な活動計画等の検討及び進捗状況の報告が行われ、合意されました。 また、専門家会合は、NOWPAP の枠組みの下、CEARAC において最近になって活動を開始した富栄養化の状況の評価及び生物多様性も考慮に入れた海洋環境の状況の評価について技術的な検討を行う会議であり、NPEC が富山湾で試験的に行っている、それぞれについての評価の手法を、日本海、黄海にまで範囲を広げて適用するにあたっての課題が議論されました。 | 
| 1. | 日程 | 
| 2010(平成22)年9月13日(月)〜15日(水) | |
| 2. | 場所 | 
| タワートリプルワン(富山市牛島新町5-5) 4階スカイギャラリー | |
| 3. | 出席者 | 
| CEARAC フォーカルポイント(日中韓露の政府代表者及び専門家)、富栄養化及び海洋生物多様性に関する各国の専門家、他のNOWPAP 地域活動センターの代表者、NOWPAP コーディネーター等約40 名 [フォーカルポイント会合議長:チャンク リー(韓国)、書記:ヴラディミ−ル シュルキン(ロシア)] [専門家会合議長:福代康夫(日本)] | |
| 4. | 主な結果 | 
| (1) フォーカルポイント会合(13 日) | 
| @ CEARAC の2010-2011 年の活動計画と予算 | |
| 昨年のNOWPAP 政府間会合で承認されているCEARAC への予算配分を基に作成した、以下の各活動の具体的な計画及び予算について議論し、一部 については修正の上、承認されました。また、それぞれの活動の進捗状況について報告されました。 | 
| ○生物多様性を指標とした新しい海洋環境評価手法の開発 ○NOWPAP 参加国による富栄養化の状況の評価の実施 ○HAB(有害藻類の異常増殖)に関するケーススタディを基にしたHAB統合報告書の更新 ○リモートセンシング統合報告書の更新 ○第3回NOWPAP リモートセンシング解析研修の開催 ○海洋ごみに関する次の活動 | 
| ・旅行者・観光業界のためのガイドラインの改定 ・陸域起源の海洋ごみ発生抑制のための優良事例紹介 ・NOWPAP 海岸における海洋ごみモニタリング情報の発信 ・NOWPAP 海岸における海洋ごみモニタリング結果のとりまとめ | 
| (2) 専門家会合(14 日) | 
| @ 富栄養化の状況の評価の手法について | |
| 富山湾での経験を基に作成した評価手法について、本年、日中韓露において試行的な適用を行っており、その途中経過が紹介されました。これを基にデータの入手可能性や他国への適用の妥当性について検討がなされ、データについては各国において更にその入手可能性を調査することとなり、適用については多くの参加国は妥当であるとの意見でした。また、評価の一環として陸域起源の汚染源の寄与の程度について評価することも取り入れることが決定されました。 | 
| A 生物多様性を指標とした海洋環境の評価について | |
| 富山湾を対象として実施している、生物多様性を指標とした海洋環境の評価手法の開発について内容の紹介がなされ、各国において同様の手法を採用することができるかどうか検討されました。生物多様性に関連したデータについては、各国においては入手が容易ではなく、同様の手法を適用するのは 困難との意見が多かったため、事務局において、各国で入手可能なデータの種類を把握し、修正案を次回会合に再提出することとなりました。 | 
| なお、来年(2011年) 9 月にもCEARAC フォーカルポイント会合及び専門家会合を開催する予定です。 | 
| (3) 議事概要の採択・閉会(15 日) | 
| 3日間の話し合いの結果をまとめた報告書(議事概要)を採択して、会議は終了しました。 | 
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