公益財団法人 環日本海環境協力センター NPECは、日本海及び黄海における海洋環境保全に寄与することを目的に活動しています。

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北東アジア青少年環境保全リーダー会議の開催結果

 北東アジア地域の学校や地域において草の根の環境保全活動を行う青少年(中学生等)に対して、国際的な環境教育の場を提供することにより、広い視野で環境保全に努める人材を育成し、北東アジア地域の環境保全の推進を図ることを目的として、北東アジア青少年環境保全リーダー会議を開催しました。
1. 開催期日
  2007年8月11日(土)〜12日(日)
2. 開催場所
  富山県中新川郡立山町
「国立立山青少年自然の家」ほか
3. 参加者
  中学生等 49名(4か国・7自治体・27団体)
日本:25名(富山県22名、こども国連環境会議(JUNEC)参加者 3名)
中国:5名(遼寧省5名)
韓国:9名(江原道3名、忠清南道6名)
ロシア:10名(沿海地方7名、ハバロフスク地方3名)
4. テーマ
  「海洋環境保全(海洋ごみ)」
5. 内容
 
(1) 活動発表(13団体)
  それぞれが実施している漂着物調査や環境調査等の海洋環境保全活動等について発表し、参加者間で意見交換を行いました。
・C.C.Z.海岸清掃(富山県・氷見市立灘浦中学校)
・全校で取り組む省エネ・環境保全活動 4年間の歩み(富山県・上市町立上市中学校)
・JUNEC(ジュネック)フォーラム2004〜2006(日本・こども国連環境会議)
・2006年度遼寧省4都市における海辺の漂着物調査(中国遼寧省)
・海洋環境の調査保護活動(韓国江原道)
・様々な自然にやさしい体験活動を通じての環境保全の生態環境調査(韓国江原道)
・天然記念物第431号シンドゥ里海岸の砂丘の環境保全の生活化(韓国忠清南道)
・自然と共に生きる洪東の人々(韓国忠清南道)
・エレーナ(Elena)島における環境監視(ロシア沿海地方)
・私たちは将来ここに暮らす(ロシア沿海地方)
・ヴァーニノ地域ヴァーニノ入江における海水と海岸調査(ロシアハバロフスク地方)
・クラスナヤ川環境現状調査(ロシアハバロフスク地方)
・日本海沿岸における人工漂着物調査(ロシアハバロフスク地方)
(2) 野外実習
  ・「海洋ごみの調査実習」
(財)環日本海環境協力センター 藤谷 亮一 主任研究員
氷見市海浜植物園 後藤 千代子 園長
(3) 環境学習
  ・「北東アジア地域の海洋ゴミの現状と課題について」
NOWPAP RCU 富山事務所 馬場 典夫 行政担当官
(4) 意見交換
  北東アジア地域の環境を将来に亘って守っていくために、ここに集まった私たちが今何をすべきか等について参加者間で意見交換を行いました。
〈意見の一例〉【ロシア参加者】
たくさんの新鮮な情報を聞いた。とても面白くて有意義だった。帰ってから自分の学校でもみんなにお話したい。
環境問題は、私たちの力で解決していかなければならない問題だと思う。また、私たちの子供たちにもきれいな環境、きれいな自然を渡したいと思う。
これからもみんなで力を合わせていきましょう。 【中国参加者】
私はまだ中学生だから、環境保全に関する大きな仕事というのはやり遂げることができません。
しかし、中国にはこのようなことわざがあります。
「大きなことはやれなくても、まず、小さなことから始めよう。」
このとおり、私は、まず自分のできることから、小さなことから始めて環境を少しでもよくしていきたいと思います。
私はこの会議に参加したので、クラスメートを引っ張っていく責任があると思う。私たちの未来がより美しいものでありますように。 【日本参加者】
私は東側に住んでいるため、日本海より太平洋の方が身近であった。
昨日、実際に日本海に行き、太平洋よりごみの量が少し多いと感じた。
住んでいる環境が違って、地域によっても問題がそれぞれ違うと実感した。
日本海での問題をいろいろなところに広めることで、海が身近ではない人でも、自分たちが起こしている行動が海の環境を汚染しているかもしれないということを伝えることが大切だと感じた。
自分の住んでいる地域で自分のできることからどんどん始めていきたいと思う。
(5) 「富山の誓い」の採択
  今回の会議のまとめとして、上市中学校の酒井さん、金城さん、青山さんの3名が「富山の誓い」を宣言し、参加者一同で採択しました。
 
「富山の誓い」宣言
北東アジア青少年環境保全リーダー会議に参加した私たちは、この会議を通して、参加者がそれぞれの地域で行なっている活動や、身のまわりの環境問題を話し合うことにより、海洋環境問題は、その原因が私たちの日常生活と密接な関係があることを理解した。
また、これらの問題を解決するためには、一部の国や地域だけでの活動ではなく、より多くの地域で、より多くの人々が連携協力して取り組む必要があり、北東アジア地域の未来をより豊かなものにするためには、私たち青少年が地域におけるリーダーとなって積極的に取り組むことが重要であると認識した。
この会議に参加した私たちは、共有の財産である日本海・黄海の環境保全に対する共通の理解を深め、北東アジアの豊かな環境がいつまでも維持されることを願って、お互いを良きパートナーとして今後も環境保全のための取り組みに積極的に参加することを誓う。
2007年8月12日
北東アジア青少年環境保全リーダー会議参加者一同

活動発表

会場風景

野外実習

環境学習

「富山の誓い」宣言

閉会式(認定書授与)

閉会式(認定書授与)