2022年9月17日(土)、富山県と自然保護協会が、ジュニアナチュラリストを対象に開催したイベントのお手伝いをしました。 会場は、氷見市海浜植物園と松田江浜です。 小学校高学年から高校生までの総勢25名のジュニアナチュラリストが参加していました。
NPECでは、今回、海岸のごみについてより深く観察し、知ってもらえるよう、ゲーム的要素を取り入れた屋内・屋外のプログラムを用意しました。
まず屋内のプログラムは、推理ゲーム「この砂はどこの海岸のもの?」です。 海岸に漂着するごみは、大きいものでも小さいもの(マイクロプラスチック)でも、その地域の特徴を表しています。p> 特に富山県では、海岸のごみの約8割が、上流から河川を通じて運ばれた県内のごみであるという特徴があります。 そこで、富山県内の4か所の海岸から砂を採取。A・B・C・Dと袋に小分けにして用意しました。 その砂から、ふるいでマイクロプラスチックを取り出します。 取り出したマイクロプラスチックの数や種類を観察し、各砂がどこの海岸のものかを推理します。p>
推理の手がかりとなるヒントも準備しました。 海岸に流れ出る河川などの地理的状況、流域の産業(漁業・農業・工業)や、人口などがヒントです。 どうしてこのような種類のマイクロプラスチックがあるのか、どうしてこんなに多いのか、少ないのか 思考をめぐらし、悩みながらも、みんなほぼ正解にたどりつきました。 すばらしい! 屋外プログラムは、「漂着ごみビンゴゲーム」です。 その名のとおり、海岸に漂着しているごみで、ビンゴをより多く成立させるゲームです。 チーム戦なので、他のメンバーと協力して、より多くの種類のごみを探し、ビンゴの成立を目指します。 ペットボトル、木枝、食品の容器などを、清掃も兼ねて集めました。 最後に、海岸に頻繁に見られるごみについて、いくつか解説しました。 用途がわかる身近なごみもあれば、用途がわからない、なぞのごみもあります。 これらのものが、なぜ海岸にあるのかを、ぜひ考えてもらいたいと思います。 写真は、ヌタウナギやアナゴを狙った漁で使われるプラスチックの筒を解説している様子です。 参加した皆さんから、感想をいただきました。 「マイクロプラスチックの種類を知ることができてよかった。」 「ビンゴやクイズで、海岸の特徴を知ることができてよかった。」 「シーグラスをたくさん集められた。」 「海岸の砂にも、いろいろあることを知った。おもしろかった。」 「ビンゴゲームは他の人と協力してやったので、みんなと仲良くなれた。」 「ビンゴゲームでは、いろんな種類のごみを集めたけど、数はどうなのかなと思った。」 「海岸によってごみの様子が変わってくるということを学んだ。」 推理ゲームも、ビンゴゲームも、このようなアプローチで、ごみについて考えたことはあまりなかったのではないでしょうか? 今回のプログラムを通して、海岸には多種多様なごみが漂着していること、 ごみは地域での人の活動の結果であり、自らがごみを減らす取り組みをすることが大切なことを理解してもらえればうれしく思います。
主催者の富山県、自然保護協会をはじめ ご協力いただきました皆様、ありがとうございました!
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