公益財団法人 環日本海環境協力センター NPECは、日本海及び黄海における海洋環境保全に寄与することを目的に活動しています。

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北東アジア地域自治体連合・第8回環境分科委員会の開催

 北東アジア地域自治体連合環境分科委員会の会員自治体が実施している各提案プロジェクトの実施結果や進捗状況について報告するとともに、今後の北東アジア地域の国際環境協力事業の推進方策について検討しました。
 今回は、海外の4自治体及び日本の2自治体から「各自治体における環境の現状と課題」について報告され、また、この報告に基づいて意見が交わされ、北東アジア地域の環境の現状等について、参加自治体が相互に理解を深め、共通の認識を持つことができました。さらに、個別プロジェクトの実施・提案状況等についても熱心に意見が交わされ、北東アジア地域の環境保全を推進するため、引き続き、個別プロジェクトの積極的な提案と実施が重要であるという認識を共有しました。
 なお、今回の会議では、当委員会の事務局の改選が行われ、富山県が引き続き選出されました。
1. 開催日
  2007年7月30日(月)
2. 場所
  富山国際会議場(富山市)
3. 主催
  富山県、北東アジア地域自治体連合
4. 参加自治体(5か国 10自治体)
  日本(4) 富山県、石川県、京都府、鳥取県
韓国(2) 江原道、忠清南道
ロシア(1) ハバロフスク地方
(オブザーバー)
中国(2) 遼寧省、山東省
モンゴル(1) ドルノゴビ県
環境省(日本) 地球環境局 伊藤 環境協力室長補佐
5. 会議内容
 
(1)報告事項
ア 各自治体における環境の現状と課題
6自治体(忠清南道、石川県、京都府、山東省、遼寧省、ドルノゴビ県)から、環境の現状と課題について報告があり、北東アジア地域の環境の現状等について、参加自治体が相互に理解を深め、共通の認識を得ました。
・忠清南道(忠清南道の健全な自然環境の構築について)
・石川県(石川県の環境国際協力事業について)
・京都府(京都府における地球温暖化対策の取組について)
・山東省(中国山東省における環境問題とその対策について)
・遼寧省(2006年遼寧省における環境状況と対策について)
・ドルノゴビ県(ドルノゴビ県の荒野化、野生動物の種類が乏しくなっている諸問題とその原因について)
イ 2007年個別プロジェクトの実施状況
・日本海・黄海沿岸の海辺の漂着物調査(富山県)
日本海及び黄海沿岸の漂着物の実態調査及び沿岸住民等への普及啓発を目的とする調査。2008年も引き続き実施予定。
・北東アジア地域との渡り鳥に関する共同調査(富山県)
極東地域における渡り鳥に関する共同調査。今年度で一旦事業終了予定。
・北東アジア青少年環境保全リーダー会議(富山県)
北東アジア地域の将来の環境保全を担うリーダーとなる青少年(中学生等)を育成するための会議。2007年8月に日本国富山県において、「海洋環境保全(海洋ごみ)」をテーマに開催予定。
(2)協議事項
ア 次期事務局自治体(コーディネート自治体)の選出
北東アジア自治体連合環境分科委員会のコーディネート自治体として、引き続き富山県が選出されました。(任期:2年、1999年7月以降5期連続)
イ 2008年個別プロジェクトの提案状況
各自治体から、4つのプロジェクトが提案され、その概要説明と参加要請がなされました。
(新規プロジェクト)
・第3回国際環境フォーラム「境界のない自然」(沿海地方)
適切な環境づくり、安全な廃棄物処理、合理的な天然資源の利用の問題解決に向けて、国際協力・国内地域間協力の促進に関する検討、意見交換を行う。
・黄砂を対象とした広域的モニタリング体制の構築(富山県) 国内外の自治体・経済界・学界がネットワークを構築し、黄砂の実態や影響を把握するための簡易モニタリングを継続実施し、その結果を今後の効果的な対策の決定・実施に繋げていく。
・北東アジア地域環境体験プログラム(富山県) 自治体・経済界・学界が連携して、生徒に対して北東アジア地域における環境問題を直に体験する機会を提供し、自ら考え行動できる人材を育成する。
(継続プロジェクト)
・日本海・黄海沿岸の海辺の漂着物調査(富山県)
ウ 環境分科委員会の活動計画
環境分科委員会の今後の活動計画について確認がなされました。