公益財団法人 環日本海環境協力センター NPECは、日本海及び黄海における海洋環境保全に寄与することを目的に活動しています。

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北東アジア青少年環境シンポジウムの開催結果

北東アジア地域の次代を担う青少年の環境保全意識の醸成と、交流を通じた環境保全活動への共通の理解と行動を促進することを目的として、ロシア連邦沿海地方政府自然管理部と協力し、北東アジア青少年環境シンポジウムを開催しました。
1. 開催期日
  2006年8月21日(月)〜22日(火)
2. 開催場所
  ロシア連邦 沿海地方 ウラジオストク市
「才能児童学校」及びロシア連邦児童センター「オケアン」
3. 主催者等
  主催:富山県、財団法人 環日本海環境協力センター、ロシア連邦沿海地方政府
後援:財団法人 自治体国際化協会
4. 参加者
  中学生 97名(4か国・6自治体・63団体)
日本:6名(富山県6名)
中国:8名(遼寧省8名)
韓国:8名(江原道3名、忠清南道5名)
ロシア:75名(沿海地方72名、ハバロフスク地方3名)
5. テーマ
  「自然環境保全」
6. プログラム
 
(1)  挨拶
   コルチャギンP.G.部長(沿海地方政府自然管理部)、三田専務理事((財)環日本海環境協力センター)
(2) 活動発表(11団体)
  それぞれが実施している野生生物の保護や森林保全等の自然環境保全活動について発表し、参加者間で意見交換を行いました。
・社会環境当番「リカンデル」への参加(ロシア沿海地方)
・山から教わるエコロジーライフ(富山県・南砺市立上平中学校)
・学校の美しい森づくり(韓国江原道)
・人類の友達を守り、生命のネットワークを大切に(中国遼寧省)
・環境体験活動報告資料(韓国忠清南道)
・コウノトリ、自然内野外観察とひなの室内観察結果(ロシアハバロフスク地方)
・学校における環境保全・啓発事業(ロシア沿海地方)
・七夕ボランティア20周年を迎えて(富山県・射水市立新湊西部中学校)
・花で彩られた学校を守る(韓国忠清南道)
・“アナグマ洞穴”からの物語(中国遼寧省)
・湧き水の泉保護活動、ビチーハ村周辺水質環境調査(ロシアハバロフスク地方)
(3) 環境学習T
  ・「淡水バイオモニタリングと無セキツイ動物を使用した水質評価」
ロシア科学アカデミー極東支部 ヴィシーヴコワ T.S.主任研究員
(4) 環境学習U
  ・「生物多様性が生態系(環境)を守る ー微生物が守る環境ー」
富山大学理学部生物圏環境科学科 中村省吾教授
(5) 「北東アジア地域の青少年からの提言」
  北東アジア地域の環境保全に向けて、この地域に住む人々はこれからどう行動すべきかについて参加者間で意見交換を行いました。
 <主な意見> 【身近なところから取り組みを始めることが大切】
・ 野鳥が暮らしていける環境を保護するためには、きれいな川や海を取り戻していかなければならない。そのためには、私たちができることから始めることが必要である。まずはごみ拾いを継続し、植樹や花をいっぱい植えるなど、シンポジウムで学んだことを活かして自然とのかかわりを持っていきたい。(日本)
・ 私たちは政治家でも大企業の社長でもないから、環境を保全するために私たちができることは、小さな身の回りの環境保全活動からはじめることが必要だと思っている。みんなこまめに身近なことから取り組んでいきましょう。(ロシア) 【現在の活動を継続していくことが大切】
・ 絶滅が近いといわれる薬草を育て、絶滅をストップさせるための研究をしている。重要なことなので、ずっと続けていきたいと思っている。(ロシア)
・ 松の木が切られ、減ってきているので、エコクラブで植林活動を行っている。植えることにより、わずかだが、数がその分着実に増加するのはうれしい。皆さんも一人一本植えれば緑が増え、環境が豊かになります。(ロシア) 【活動を広げていくことが大切】
・ エコクラブで地域のごみ拾いを行っている。自分たちの村は水がきれいなことで有名だが、この活動が水質汚濁防止にもつながり、ひいてはきれいな自然環境を守ることとなる。このことを、他の地域にも広げたいと思い、周りの学校へ活動の呼びかけを行っている。(ロシア)
(6) 今後の展開
  参加者は今後フォローアップ学習として、各自の地域の環境問題と環境保全活動に関するレポートを作成するととにしています。またこのレポート及び青少年からの提言を「北東アジア青少年環境保全レポート(仮)」としてとりまとめ、次回の北東アジア地域自治体連合環境文科委員会(平成19年度予定)に報告する予定です。

活動発表

会場風景

環境学習T

環境学習U

青少年からの提言

閉会式(認定書授与)