公益財団法人 環日本海環境協力センター NPECは、日本海及び黄海における海洋環境保全に寄与することを目的に活動しています。

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第3回NOWPAPワーキンググループ3(WG3)及び
ワーキンググループ4(WG4)ミーティングの開催

「第3回NOWPAPワーキンググループ3(WG3)及びワーキンググループ4(WG4)ミーティング」を7月7日(木)、7日(金)に富山市内で開催しました。
 WG3とWG4は、国連環境計画(UNEP)の北西太平洋行動計画(NOWPAP)の活動拠点の一つとして指定されている特殊モニタリング・沿岸環境評価地域活動センター(CEARAC((財)環日本海環境センター(NPEC)))のもとに設置されている機関です。
 WG3ではHAB(赤潮/有害藻類の異常繁殖)の発生を指標とした沿岸環境評価、WG4では人工衛星を活用したリモートセンシング(RS)による新しいモニタリング技術の開発について取り組んでいます。
 今回の会合はWG3とWG4を合同で開催、2004-2005年の活動報告を踏まえた2006-2007年の活動の具体的な推進方策について議論されました。なお、2006-2007年の活動計画計画は、本年3月に富山市で開催された「CEARAC調整・助言会議(フォーカルポイント会議)」で承認されています。

1. 開催期日
  2006年7月6日(木)及び7日(金)
2. 開催場所
  タワー111 2階 会議室(富山市)
3. 出席者
  中国、韓国、ロシア、日本の赤潮/有害藻類の異常繁殖の専門家、リモートセンシングの専門家のほか、NOWPAP RCU企画調整官など、25名
4. 主な結果
 
(1) WG3の活動について(6日)
  〈2004-2005年の活動報告〉
・各国の赤潮に関するNOWPAP地域全体の状況をまとめた「統合報告書」が完成したことが報告されました。
・日本や韓国周辺で近年頻繁に発生し、大きな被害をもたらしているコクロデニウム(赤潮プランクトンの一種)の特徴や発生メカニズムなどについて、一般の人にもわかりやすく説明したホームページ及びパンフレットを作成したことも報告されました。
〈2006-2007年の活動計画〉
・赤潮被害の未然防止、赤潮発生後の被害回避・低減のための説明資料や対策事例集の作成のため、各国の専門家から各国情報の説明がなされるとともに、説明資料の構成について合意されました。
・昨年作成されたコクロデニウムパンフレットを一般向けに各国語に翻訳し、印刷することが承認されました。
(2) WG4の活動について(6日)
  〈2004-2005年の活動報告〉
・各国の人工衛星を活用した海洋環境モニタリングに関するNOWPAP地域全体の状況をまとめた「統合報告書」がワーキンググループ3と同様に完成したことが報告されました。
・各国の人工衛星を活用した海洋環境リモートセンシングに関するホームページをまとめた「海洋環境リモートセンシングポータルサイト」に関連する文献データベース検索機能を追加するなど、今後ともリモートセンシングに関する情報ネットワークの内容を充実させていくことが報告されました。
〈2006-2007年の活動計画〉
・NPECが作成した富山湾をモデルとした衛星データを用いた富栄養化モニタリングガイドラインをもとに、NOWPAP各国で利用していくための具体案が各国の専門家から報告され、2006年末までにNOWPAP各国共通のガイドラインを作成することが合意されました。
・今後、NOWPAP各国で行われるリモートセンシングデータ解析トレーニングの具体的な内容について論議されました。
(3) WG3とWG4の中長期活動計画について(7日)
  ・事務局から提示したCEARACの中長期活動計画案に基づいて活発な議論が行われ、様々な建設的な提案や助言が行われました。多くの専門家から、各国の協力及び関係機関との協調の必要性が強調されました。
・将来のCEARACのワーキングループの構成及び活動内容については、本会合における各国の専門家の意見を踏まえた修正案を作成することとされました。
(4) 議事概要の採択・閉会(7日)
  2日間の話し合いの結果をまとめた報告書(議事概要)を採択して、会議は終了しました。