「中国遼寧省との自動車排出ガス対策協力事業」の実施
富山県と中国遼寧省は、昭和59年に友好県省を締結し、遼寧省の要請に応じて、平成10年度から環境分野(大気、水質)に関する共同調査等を実施しています。 平成24年度から26年度の3年間については、遼寧省において問題となっている自動車排出ガスをテーマとして、(独)国際協力機構(JICA)の支援を受け、富山県とNPECとが連携して、自動車排出ガス対策協力事業を実施しました。 |
1. | 内容等 本事業では、遼寧省の研修員受入れや富山県の技術職員の派遣、遼寧省が行う瀋陽市内での自動車排出ガス調査への支援、遼寧省で検討している自動車排出ガス自動測定器設置への技術的助言を行いました。 |
<主な内容> | ||
@事業計画等に関する検討会の開催 | ||
事業計画などに関して、遼寧省との検討会を毎年富山県内で開催しました。 | ||
A窒素酸化物の調査 |
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B研修員の受入れと技術職員の派遣 |
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C普及啓発のための研修会、報告会の開催 | ||
遼寧省と共同で、環境調査を担当する省内市政府の担当者向けに、窒素酸化物の簡易測定法に関する研修会を開催しました(25年度、約50名参加)。また、事業の成果や環境もに配慮した運転方法(エコドライブ)等について報告・啓発する省民等向けの報告会も開催しました(26年度、約115名参加)。 |
2. | 成果 | |
(1) | 遼寧省での調査の結果、次のことが分かりました。 | |
@ | 日本で広く利用されている窒素酸化物の簡易測定法は、中国でも利用できること | |
A | 冬季の窒素酸化物は他の季節よりも多く、石炭暖房の影響のほか、降雪による交通渋滞などの影響も受けていると考えられること | |
B | 沿道の窒素酸化物は、一般地域に比べて極めて多く、自動車排出ガスが環境に大きな影響を与えていることが確認されたこと | |
(2) | 遼寧省での調査結果を活かして、瀋陽市に、初めての自動車排出ガス自動測定器が設置されることが決まりました。 |