公益財団法人 環日本海環境協力センター NPECは、日本海及び黄海における海洋環境保全に寄与することを目的に活動しています。

公益財団法人 環日本海環境協力センター[NPEC]

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「富山湾の望ましい姿を考える有識者会議」の開催

 財団法人環日本海環境協力センター(NPEC)は、生物多様性を指標とした海洋環境評価手法の開発作業の一環として、将来の富山湾の望ましい姿について意見交換をおこなうため、研究・漁業関係・NGOの代表の方にご出席いただき、有識者会議を開催いたしました。

1. 背景
   (財)環日本海環境協力センター(NPEC)は環境省所管の財団法人として平成10年に設立され、平成11年には国連環境計画(UNEP)が提唱し、日本、中国、韓国及びロシアの4か国で推進している北西太平洋地域海行動計画(NOWPAP)の活動拠点の一つである「特殊モニタリング・沿岸環境評価地域活動センター(CEARAC)」に指定されています。
 本年10月に愛知県名古屋で第10回生物多様性条約締約国会議が開催されるなど、生物多様性に関する関心が高まっている中、NPECにおいては、2010及び2011年度に、日本海、黄海への適用を念頭において、生物多様性を指標とする海洋環境評価手法の開発に取り組んでいます。
 2010年度には、試験的な評価を行うため、富山湾を対象海域としたパイロットスタディを実施しており、先進地域で採用されている手法を参考に、望ましい富山湾の姿を設定し、設定した富山湾の姿に照らした現状の評価を行うこととしています。
 この取組の一環として、富山湾の望ましい姿を設定することを目的として、様々な立場から富山湾で活動をされている方々が、現在の富山湾の環境の状況をどのように思い、将来、どのような姿になることを望んでいるのかを把握するため、研究、漁業関係、NGOの方々からのご意見、ご助言をいただく有識者会議を開催いたしました。
2. 日 程
  平成22年8月30日(月)13時30分〜15時30分
3. 会 場
  タワー111 2階会議室(富山市牛島新町5-5)
4. 出席者
  松田 治 広島大学名誉教授
県内有識者(9人)
5. 議題
  生物多様性を指標とした海洋環境評価手法及び富山湾パイロットスタディについて
現在の富山湾の状況について
富山湾の望ましい姿について(意見交換)
6. 開催結果
  意見交換であげられた意見は以下のとおりです。
・ 沖合海域は現在の環境を維持する、一方で沿岸域に関しては環境の改善が必要
・ 海洋生態系、物質循環に配慮した護岸
・ 富山湾だけではなく、日本海、更には東シナ海まで視野に入れた管理
・ 山・川・海の自然な物質循環の創生
・ 一般市民の海、海洋生物に対するふれあいの場、学習の場の整備
・ 海洋生物多様性に関する普及啓発
  今後、これらの意見を踏まえて、将来の望ましい富山湾の姿の設定を行っていきます。
<連絡先> (財)環日本海環境協力センター北西太平洋地域海行動計画地域活動センター
担当 田中、吉田