公益財団法人 環日本海環境協力センター NPECは、日本海及び黄海における海洋環境保全に寄与することを目的に活動しています。

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第3回CEARACフォーカルポイント会議の開催

 本会議は、国連環境計画(UNEP)の北西太平洋行動計画NOWPAPの活動拠点の一つであるCEARAC(NPECが指定されている)の今後の活動方針を議論するための調整・助言会議(フォーカルポイント会議)であり、2004-2005年の活動報告及び2006-2007年の活動計画が論議されました。
本会議の結果は、11月24日(木)から26日(土)に富山市内で開催される政府間会合で承認を受けるため報告される予定です。
※CEARACが主導する活動のうち、「特殊モニタリング」の中では「リモートセンシングによる海洋観測」を、「沿岸環境評価」の中では「赤潮を含む有害藻類の増殖(HAB)」を当面の優先課題として取り上げることが、これまでの国際交渉によって合意されています。

1. 開催期日
  2005年9月15日(木)〜16日(金)
2. 開催場所
  タワー111 2階会議室(富山市)
3. 参加者
  中国、韓国、ロシア、日本から各国の代表のほか、他のNOWPAP地域活動センターの代表者など、約25人の専門家
4. 主な結果
(1) ワーキンググループ3(HAB)の2004-2005年の活動報告
   各国の赤潮に関する状況を取りまとめた「国別報告書」が完成し、報告されるとともに、地域全体の状況をまとめた統合報告書の作成状況が報告されました。国別報告書はまもなく印刷・配布することとしており、統合報告書は各委員の意見を踏まえて、年内に印刷・配布することとしています。
NOWPAP地域のHABに関する論文・報告書をまとめたデータベースが一部完成し、報告されました。今後とも情報収集に務め、充実させていくことにしています。
日本や韓国周辺で近年問題となっているコクロディニウムというプランクトンに起因する赤潮について、わかりやすく説明するホームページが一部完成し、一般の人にもわかりやすい、パンフレットも今後作成していくことになりました。
(2) ワーキンググループ4(リモートセンシング)の2004-2005年の活動報告
   各国の人工衛星を活用した海洋環境モニタリングに関する状況を取りまとめた「国別報告書」がワーキンググループ3と同様に完成し、報告されるとともに、地域全体の状況をまとめた統合報告書の作成状況が報告されました。国別報告書はまもなく印刷・配布することとしており、統合報告書は各委員の意見を踏まえて、年内に印刷・配布することとしています。
また、各国の人工衛星を活用したリモートセンシングに関するホームページをまとめた「ポータルサイト」が一部完成し、あわせてリモートセンシングに関する文献デーベースを作成するなど、今後とも充実させていくことにしています。
(3) RCUからの最近の活動報告
   今年7月にソウルで開催されたインターセッショナルワークショップにおける主な議論が紹介されました。特に、各RACの活動の見直しの方向性について、CEARACに関しては次の2年間は現在の赤潮とリモートセンシングに関する活動を継続するとともに、新たに海洋ごみに関する活動が関係するRACと協力して取り上げられる可能性が高いことが紹介されました。
(4) 2006-2007年のCEARACの活動計画と予算
   ワーキンググループ3関係では、赤潮対策のハンドブックを作成すること、ワーキンググループ4関係では、人工衛星を用いたモニタリングガイドラインの作成や、これを活用したトレーニングの開催などを内容とする2006-2007年の活動計画と予算(約1600万円)の案が事務局から示されました。これに対していくつかのコメントがなされ、政府間会合での結果によっては新たな活動が追加される可能性のあることを注に書くなどの修正をした上で了承されました。
なお、今後のCEARACフォーカルポイント会議及び両ワーキンググループ会議の開催予定は次のとおりとなっています。
〈CEARACフォーカルポイント会議〉
 
  開催時期 開催地
第4回 2006年3月 富山市
第5回 2007年9月 富山市
〈ワーキンググループ3、4会議(合同)〉
 
  開催時期 開催地
第3回 2006年  釜山(韓国)(検討中)
(5) 議事概要の採択・閉会
  2日間の話し合いの結果をまとめた報告書(議事概要)を採択して、会議は終了しました。